脱炭素に貢献!Max80%の
減プラ合成紙「ストーンペーパー」
ストーンペーパーとは?
原料は最大80%が炭酸カルシウム(CaCO3)、残り20%が高密度ポリエチレン(HDPE樹脂)であり、木を一切使っておりません。また、製造過程において水を一切使っておりません。特許は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリア、カナダ、中国など48ヵ国以上で取得しています。環境に優しいストーンペーパーは従来の”紙”以上に、様々な用途にご利用いただけ、次世代の紙として注目されています。
産官学連携
今年も兵庫県立 加古川東高校で「SSH(スーパーイエンスハイスクール)研究発表会」が開催され、昨夏の授業にも呼応する形で発表がなされました。
その中で、課題研究4班は、「紙のホワイトボード化」というテーマで、複数種類の素材に独自の加工を加えて比較実験を行ったところ、「ストーンペーパー」が最も適しているという結論に至っていました。今すぐにでも実用化できるレベルにまで近づけ、それを実演していることが注目を浴びていました。
また、自然科学部地学班は、「珪藻土による水中のアンモニア除去」というテーマで、プールでの使用を想定して比較実験を行ったところ、「ストーンペーパー」に弊社の消臭塗布剤「クリーンライフプロ」(「珪藻土」と「ゼオライト」が主成分)を塗布したシートが最も有用であるという結論に至っていました。プールにおける目の健康被害を軽減するという課題解決の可能性に加え、実用性と意匠性を兼ね備えた独創的な形状の考案(写真3枚目)が、注目を浴びていました。
(2018年1月)
メディア掲載
釜谷泰造常務(右)
イラストレーター/かずはりんぬさん(左)
製品紹介
- ブックカバー
- パンフレット
- ネームタグ
- 紙袋
- 筆記用具
- 付箋
ストーンペーパーQ&A
(ちなみに、パルプ紙の代表的品種である上質紙、コート紙の比重は、0.8~1程度です。尚、各々の配合割合は大よそです。)
(1) RPD(100μ〜200μ)
<主要グレード> |
比重1.2、割合8:2、腰柔らかくマット調で「洋紙」のイメージ
Pは「paper」のP インフレーション製法 (MRD=RPDの貼合) |
---|---|
(2) RBD(250μ〜400μ)
<主要グレード> |
比重1.5、割合6:4、腰やや強くややグロス調で「板紙」のイメージ
Bは「board」のB Tダイ製法 |
(3) STシリーズ(400μ〜700μ) | 比重1.6、割合6:4、腰最も強い
Tダイ製法 |
(4) SPシリーズ( 50μ〜100μ) | 比重1.0、割合7:3、薄くて丈夫で軽い 巻取のみ
インフレーション製法 |
は、メーカーは製造を終了しております。)
品名 | 寸法 | 入数 | g/枚 | 米坪
(g/㎡) |
比重
(g/cm3) |
---|---|---|---|---|---|
RPD( 100 μ ) | 945 × 645 | 500枚 | 73 | 120.0 | 1.2 |
RPD( 140 μ ) | 945 × 645 | 250枚 | 102 | 168.0 | 1.2 |
RPD( 160 μ ) | 945 × 645 | 250枚 | 117 | 192.0 | 1.2 |
RPD( 200 μ ) | 945 × 645 | 250枚 | 146 | 240.0 | 1.2 |
品名 | 寸法 | 入数 | g/枚 | 米坪
(g/㎡) |
比重
(g/cm3) |
---|---|---|---|---|---|
RBD( 250 μ ) | 945 × 645 | 125枚 | 229 | 375 | 1.5 |
RBD( 300 μ ) | 945 × 645 | 100枚 | 274 | 450.0 | 1.5 |
RBD( 400 μ ) | 945 × 645 | 100枚 | 366 | 600.0 | 1.5 |
品名 | 比重
(g/cm3) |
品名 | 比重 |
---|---|---|---|
ST ( 400 μ ) | 1.6 | SP(50μ) | 1.0 |
ST ( 500 μ ) | 1.6 | SP(80μ) | 1.0 |
ST ( 600 μ ) | 1.6 | SP(100μ) | 1.0 |
ST ( 700 μ ) | 1.6 |
(2)破れにくい
(3)書きやすい
(4)色あせにくい
(5)質感が良い
(6)廃棄が容易
(7)コンクリートやパテとの相性が良い
の7点が、 主たる機能優位性として挙げられます。
また、一般インキでオフセット印刷ができ、断裁もパルプ紙同様で特に問題はありません。
(但し、上記「RBD」グレードは、メーカーはUV印刷を薦めております。)
食品・飲料向け用途には使用可能です。但し、強酸性(PH5以下)の食品・飲料に関わる用途には、
慎重な判断が必要です。
(必須項目ではありませんが、食品衛生法の酸に対する項目が「不適」と判定されています。)
(1) 原料にHDPEを使っていることと関係があり、高温に弱く(上限120℃)、従って、レーザー及びトナー形式のコピー機は通せません。(一部機種を除く。)
(2) インクジェットも、UV乾燥タイプ以外はインクが乾かず、水性向けを現在開発中です。
(3) 接着剤も選ぶ必要があります。(ストーンペーパー同士の接着には、溶剤系の接着剤が必要です。)
(4) 比重がパルプ紙より大きいです。
(5) 厚みの許容範囲がパルプ紙より大きいです。(±7%)
(6) 印刷加工の作業性が悪いことがあります。
また、異物混入、紙粉等、ロットによる品質のバラツキも散見されます。
尚、紫外線に対しては、通常屋外使用でおおよそ1年以降、HDPEの部分に劣化分解が始まり、素材自体がモロくなります。(連続照射試験200時間目から劣化分解。試験時間200〜250時間が屋外暴露試験1年に相当。)この点は、用途により、長所とも短所とも言えます。
ストーンペーパーは、あくまでもストーンペーパーであり「紙とは似て非なる新素材」なのです。ですから、パルプ紙と比較した短所にばかり目を向けて、可能性を絶ってしまうのではなく、長所を生かした新しい可能性を見つけ出そうとするのが、この素材と向き合う正しい姿勢であると考えます。
洋紙事業部
釜谷[E-mail:t_kamatani@kamatani.jp] / 稲澤Liya[E-mail:l_inazawa@kamatani.jp]
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